衣類に何らかの形で汚れがつき、シミになった経験は皆さん大いにあると思います。
しかしシミの種類によって、洗剤や漂白剤などいろいろ使い分けねばなりません。
今回は衣類についたシミの種類別に、シミの落とし方を紹介していきます!
Contents
まずはシミの特定からはじめよう
コーヒーやしょうゆなどの汚れ(水溶性)
コーヒーやしょうゆなどは水溶性のシミです。
見分け方はシミに直接水をたらすと、シミがぼやけてだんだん溶け出していき、薄く滲んで周囲に広がっていきます。
基本的に水溶液のシミは普通に洗濯すればすぐ取れるような汚れなので、この種類のシミを落とすことはそんなに難しくありません。
しかし水溶性の汚れでも色の濃いシミなら、水洗いだけでは服に色素がうっすら残ってしまう可能性があります。
『水溶性』の代表的なシミ
コーヒー
しょうゆ
ソース
ケチャップ
ワイン
ビール
日本酒
紅茶
ジュース
お茶
味噌汁
水溶性インク
口紅やチョコレートなどの汚れ(油溶性)
口紅やチョコレートなどは油溶性のシミです。
このタイプのシミの見分け方は水を直接つけても変化がないです。油は水に溶けることがないので、滲むこともなく薄くなることもありません。
油溶性のシミは水溶性のシミよりも汚れを落とすことは結構難しく、普通に洗濯してもなかなか落ちることができません。
さらに油分が高いものだとすぐ落とそうとしても、色素がそのまま残ってしまうケースがあります。
『油溶性』の代表的なシミ
口紅
チョコレート
ファンデーション
マニキュア
クレヨン
油性ボールペン
朱肉
バター
ミートソース
カレー
焼肉のたれ
泥や墨汁などの汚れ(不溶性)
泥や墨汁などは不溶性のシミです。
このシミが汚れを落とすもっとも難易度の高いシミになります。
このシミは水にも油にもなかなか溶けることができないシミで、かなり特殊な方法で落さなければ汚れを取り除くことができません。
普通に洗濯していてもシミを取ることは難しく、油溶性の対策を試みてもシミを落とすのはかなり大変です。
これらの不溶性のシミは家で落とすことは大変困難で、汚れを落とそうとすればするほどさらに悪化してしまう可能性があります。
なのでこういう場合はクリーニング屋に行って、プロに任せた方が 一番いいものです。
『不溶性』の代表的なシミ
泥
墨汁
金属製のサビ
ボールペンのゲルインク
接着剤
ガム
香水
血や汗などの汚れ(その他)
血液や汗の汚れはタンパク系のシミとなっております。
基本的に人間の体内から出てくる分泌物や、動物性食品の卵や肉汁によってシミが発生します。
タンパク質を含んだ汚れは時間が経つにつれて、シミが落ちづらくなってしまいます。しかも間違って熱湯で洗ってしまうと汚れが固まってしまい、余計落ちにくくなってしまうことに。さらに放っておくとカビの原因になってしまうため、早めに対処するようにしておきましょう。
『タンパク系』の代表的なシミ
血液
汗
卵
肉汁
牛乳
母乳
さっそく準備しよう!自宅にあるものでシミが落とせる
シミは家にあるもので簡単に汚れを落とすことができます。
用意するもの
古い歯ブラシ
ティッシュ
食器用洗剤
漂白剤
クエン酸
重曹
ドライヤー
これらを用意して憎きシミを落とすように努めましょう。
古い歯ブラシ
シミは歯ブラシでトントンと叩いて落とすやり方が汚れが落ちやすいです。
こすってしまうと汚れがさらに広がる可能性があります。さらに生地を傷めてしまう可能性が高いです。 なので歯ブラシを使って軽く叩くように心がけましょう。
ティッシュ
ティッシュによってシミの部分を軽く押さえて、余分な汚れを落とすことができます。
さらに水で少しなじませてシミの部分を少し抑えることによって、衣類についた汚れをティッシュに移し取ることができます。
食器用洗剤
洗剤は台所用の中性洗剤を使えば簡単にシミ抜きをすることができます。
基本的に油溶性の食べ残しなどによるシミに、効果を発揮してくれます。中性洗剤は色素や油分を分解させる成分が含まれているため、頑固な油汚れなどは強力な洗浄効果をみせてくれます。
漂白剤
漂白剤は汚れやシミなどの根本的な部分から分解して汚れを落としてくれます。
そして衣類を白くさせる溶剤でもあります。
これは塩素系や酸素系に分かれており、酸素系は柄物など色のついた衣類は服が色落ちすることはありません。しかし塩素系はかなり強力なものなので、柄物の衣類に使用してしまうと服の色まで抜けて白くなってしまいます。なので塩素系は基本的に白い衣類にしか使用することができません。
クエン酸
サビ系の汚れならクエン酸を使うと酸性の力で強力なシミを落とすことができます。
さらにクエン酸は衣類についたタバコの匂いやアンモニアの臭いなどを消すことができるので、消臭効果にも力を発揮してくれます。
重曹
重曹にはタンパク質などを分解する成分が含まれております。
なので衣類の汗や血液などはこの重曹を使うと、汚れをきれいに落とすことが可能です。
大さじ一杯分の重曹と水を合わせることにより、汚れを取り除くことができます。
ドライヤー
ドライヤーでシミになった部分を加熱していくと、熱によって染み抜きが素早く取り除くことができます。
シミの部分を洗いながらドライヤーと交互に繰り返しやっていくことにより、汚れが浮いてシミを除去することができます。
服のシミの落とし方
水溶性
飲み物系などの水溶性のシミなら、湿らせたティッシュなどでシミの部分を軽くつまんでその部分を濡らします。
この時に擦ってしまうとシミが余計広がってしまうので、軽く押さえる程度にしておきましょう。
そして歯ブラシなどでシミの周りから中央に向かい、軽くトントンと叩くように落としましょう。
落ちにくい場合は食器用洗剤を使って、歯ブラシでトントンと軽く叩いてシミが消えていくまでおこなってください。
そして最後に洗濯機にかけて、通常通りに洗うようにしましょう。
油溶性
カレーなどの油溶性のシミなどは油が含まれた最も厄介な汚れの1つになります。
この時は食器用洗剤の中性洗剤が有効的です。
この場合のシミも歯ブラシを使って衣類のシミを取り除きましょう。
繊細な生地の場合は水で少し薄めてから洗剤を塗るようにしてください。
ある程度汚れを落としたら、洗濯機に入れてそのまま洗ってください。
不溶性
泥汚れなどの不溶性のシミはすぐに洗濯機の中に放り込まないように気をつけましょう。
不溶性のシミは水に溶けない性質なので、洗剤を使ったりもみ洗いやつけ置きなどしても、汚れを落とす効果が期待できません。
繊維の奥深くまで汚れが染み付いているので、ただ衣類に負担がかかってしまうだけです。
最初は汚れを乾かしてから歯ブラシを使って、乾いて固まった汚れを払い落としましょう。
この場合漂白剤を使用している方も多いですが、実は泥汚れには効果があまり期待できません。
洗濯する時は洗剤を使って汚れを浮かせてからブラシで掻き出し、下洗いしてから洗濯機に入れた方がベストです。
不溶性のシミは基本的に落としづらいです。
特に墨汁などはプロの方でも落とすことが困難とされています。自分で対処してシミを広げないうちに早めにクリーニングに出すことが1番の対処法です。
その他
血液や汗などは洗濯機を回しただけでは落としきれなかったり、時間経つにつれ 酸化して余計汚れが落とせなくなります。
特に汗や皮脂などはいつのまにか黄ばみになっていることがよくあります。
この時は酸素系漂白剤を使用してください。酸化を中和することで固まったタンパク質が分解し、汚れを落とすことができます。
方法としてはぬるま湯に酸素系漂白剤を入れて、血液や汗が残っている衣類を入れて30分ぐらいつけ置きします。
つけ置きした後はそのまま洗濯機に入れてください。
牛乳や母乳の場合は酸素配合の洗剤と酸素系漂白剤を入れてつけ置きしてください。
これも血液と同様に熱めのお湯を使うと、タンパク質が固まってさらに汚れが落ちづらくなるので、お湯の加減には十分に注意してから付け置きしてください。
重曹とクエン酸で汗による黄ばみを落とす
重曹と水をまず2:1の割合で加え、重曹ペーストを作ります。
この時に時間がたつと重曹が乾いて固まってしまうため、その時に使用する分だけ作っておきます。
まず袖の黄ばんだ部分に重曹を塗ります。
その次にクエン酸をつけてください。
その時にアルカリ性の重曹に酸性のクエン酸を含めることによって、泡が発生して黄ばみの奥深くの汚れを浮き上がらせることができます。
焦って汚れをこすらないようにすること
汚れがついてしまったからといって、ティッシュや歯ブラシなどでこすってはいけません。
こすってしまうと余計に汚れが広がってしまうので注意が必要です。
もしシミが付いてしまったら、必ず汚れの部分を叩いて落とすようにしましょう。
服の汚れの落とし方まとめ
シミは基本的に時間が経つにつれて、落ちにくくなるので早めに対処する必要があります。
しっかりとシミの種類を見分けてその汚れに適した処置を行いましょう。もし自力でシミが落ちない場合は早いうちにクリーニングに出すように心がけましょう。
